大学入試の英語試験を外部試験にしようという動きからそれなりに年月が過ぎた。
当初はTOEIC、TOEF、英検という3つを利用するという流れだったが、結局のところ英検だけが採用されそうだ。
なぜそう言えるのかというと、単純に英検が採用され始めたからだ。
慶応大学なんかは、英検のスコアを参考にすることを決めた。
CSE総合スコアが2500以上の場合、それを英語の得点に換算する。
ちなみに、CSEスコア2500はおおよそ準1級レベルである。
慶応が英検利用を具体的に打ち出したことで、他の大学も実施する可能性は高くなった。
大学入試に外部試験を利用することには賛否両論あるが、それが英検に限定されるなら、受験者側にも大学側にもメリットはある。
受験側は英語試験のチャンスが複数回生まれる。
現状、大学入試の戦略は高3までに英語の範囲を終わらせるのが主流である。
CSEスコア2500を受験年度の早期に取得しておけば、英語力の維持に労力を割かなくて済む。
これは受験生としてはありがたいはずだ。
一方の大学側は英語の試験にかかる費用を削減できる。
試験は問題の作成にも採点にも費用がかかる。
そこを削減できるのは、やはり大学側としてもありがたいだろう。
もちろん、大学の理念に沿った学生を取るためにオリジナルの試験を課すべきだというのも分かる。
東大と京大の英語の問題は傾向が大きく違っていて、そこから求められる人材が想像できる。
しかし、そういった単純な学力以外の指標は小論文や推薦文に譲られるであろうことも想像に易い。
結局のところ、単純な英語力を測るのに英検は優れた試験であり、今後多くの場面で利用されていくことは間違いないだろう。
大学入試でも、もちろん高校入試でも。